10月、23歳

乗り換えで降りた駅には青色の人が溢れていた。さっきTwitterでみんなが騒いでいたのはこれかあ、と納得。

盛り上がりをみるに、ここぞという場面で誰かがシュートを決めたんだろう。

この青い人たちはそのシーンを肉眼に焼きつけてきたんだろうな。みんな嬉々とした表情で話をしている。纏う空気がその決定的瞬間を想像させる。どっちに転ぶかわからない場面、得点を待ち望む人々、ゴールに向かって運ばれていくボール、決めろ、決めてくれ、会場の視線がグッと集中した瞬間 ネットに吸い込まれるサッカーボール。一拍 間を置いて糸が切れたように人々は立ち上がり、歓声をあげ、拳を天に突き上げる。

実際はどうだったか知らないが、そんな景色を想像をした。

 

電車に乗って20分弱、やっと座ることができた。左隣に座っている同年代くらいの男の子と肩が当たるのが窮屈で嫌だなと思っていたけど、彼が真剣に観ているスマホには何か公式の大会であろう卓球の試合の映像が映っているのを見て、熱中できるものがあるって良いね なんて少し優しい気持ちになれた。何様。よく見たらTシャツに卓球のハーフパンツを履いていた。

右隣の女の子は物凄く眠そうで、電車の揺れに合わせて揺られていて時々自分の肩に寄りかかってきた。清潔感があって色が白くて髪の綺麗なカワイイ感じの女の子が自分の肩にもたれて寝ている、そんなことだけで少し幸せな気持ちになれる自分はやっぱり男だなあと思う。正直、女の子は好きだ。誰でもってわけじゃないけど、白くて、柔らかさで全て包み込んでくれそうで、でも思い通りにいかなくて、なんだかわからないけど心地が良い。心を全て開きたくなってしまう。いやらしい下心じゃなくて、本能的にそう感じてしまう。なんなのあの魅力は、母性か。それともただの好奇心か。

こんなことを語っていると頭の中から彼女が睨みつけてくる。心配しないで、呆れないで、隣の芝生が青く見えているわけじゃない。ただ、君もずっと女の子でいて。でも、わからないよね 逆に、わかってもあげられない 男は男はだし女は女だから。男が通うキャバクラと、女が通うホストは似てるようで違うんだよ。

 

2016.10.06 書こうと思っていた思い出は簡単に今に流された